WebCMを掲載する主なメディアと活用のポイント
Release 2021.05.13
Update 2022.06.15
2020年12月、サイバーエージェントが発表した「2020年動画広告市場」によると、その市場規模は2,954億円(前年比114%)の見通し。
さらに2024年には6,856億円まで増加すると予測しています。そこで、今回はWebCMの特徴、人気となっている理由から、活用のポイントについてお伝えします。
INDEX
WebCMの特徴、TVCMとの違いは?
WebとTVでまったく同じCMを見かけることは多いのではないでしょうか? 企業によってさまざまな戦略があり、Web上でTVとまったく同じCMを配信するのも戦略のひとつです。
しかし、WebCMはTVCMに比べて安価で出稿できるうえ、TVCMでは難しいことも実現可能です。具体的にはWebCMには次のような特長やTVCMとの違いがあります。
よりターゲットを明確にした配信が可能
TVCMの場合、主に放送されている番組の視聴者層によってターゲティングを行います。例えば玩具のCMであれば子ども番組。食材のCMであればグルメ番組といったものです。これに対し、WebCMは、配信場所によっては、年齢、性別、職業、学歴、興味関心などTVCMより細かいセグメントを可能にします。
時間設定が自由
TVCMの長さは通常、15秒か30秒です。しかし、WebCMは配信場所によっては、そういった制約がありません。そのため、1分以上の長時間CMもあれば、逆に5秒程度の短い時間での配信もでき、WebならではのCM制作ができます。
さまざまなメディア、デバイスで配信が可能
Webサイト、SNS、ポータルサイトなどさまざまな媒体で配信できます。また、スマートフォン、パソコン、タブレットなどデバイスも多いのがWebCMの特徴であり、メリットです。そして、それぞれのメディア、デバイスでの視聴を意識した動画制作を行えば、TVCMでは獲得が難しい層にリーチできる可能性も高まります。
WebCMの種類
ひと口にWebCMといってもその種類はさまざまです。そこで、ここでは代表的なWebCMの種類を見たうえで、どういったWebCMが人気なのかについて説明します。
インストリーム広告
YouTubeやTVerなどの動画配信サービスで流れるCMです。ユーザーが視聴しようと思っている動画の前に再生される「プレロール広告」。視聴している動画の途中に流れる「ミッドロール広告」。そして動画の試聴を終えたあとに流れる「ポストロール広告」の大きく3つの種類があります。
さらに、これらの広告にはいずれも、ユーザーが視聴の途中でスキップできる「スキッパブル広告」。途中でスキップできない「ノンスキッパブル広告」の2つがあります。主に認知を得る目的に使われるケースが多いタイプのWebCMです。
インフィード広告
TwitterやFacebookといったSNSのほか、ニュースアプリなどのフィード(記事が投稿されている画面)にほかの投稿に交じって表示される広告です。投稿と混同しないように必ず「PR」や「プロモーション」といった表記が入ります。
多くの場合、CM表示領域の50%以上が表示されていると自動で動画が再生されるようになっていますが、スクロールして、画面から見えなくなると再生は停止されます。ただし、表示するアプリ側に自動再生の設定があってそれがOFFにされていれば、ユーザーが再生ボタンを押さない限り再生はされません。また、音声は基本的にミュートされていて、ユーザーが音声を聞きたい場合は自分で音量を上げます。
インバナー広告
ポータルサイトやメディアサイトのバナー広告内に表示される動画広告です。再生されるのは、ユーザーが再生ボタンを押したとき、ユーザーが閲覧している画面内に表示されたとき(自動再生・音声なし)、そして、ユーザーが動画表示画面の上にカーソルを移動したときです。バナー広告の場所に表示されるため、インフィード広告と違ってユーザーは最初から広告だと意識して閲覧します。
この3つが代表的なWebCMです。これ以外では、独立した広告専用ページが全画面表示される、強制的にポップアップで全面、もしくは半面表示される「インターステイシャル広告」がありますが、SEO上マイナスになるケースも多く、最近ではあまり見られなくなっています。
先述した3つのタイプのなかで大きな市場を持っているのはYouTubeやTVerなどの動画配信サービスで流れるインストリーム広告。次に多いのが、SNSのフィードに流れるインフィード広告ですこれは、ユーザーがポータルサイトよりも動画配信サービスやSNSに訪問する機会が多いからだと予測できます。
WebCMを効果的に活用するためのポイント
WebCMの特徴や種類を見たところで、実際にWebCMを活用し、成果をあげるにはどういった使い方が効果的なのでしょう。ここでは特に重要な3つのポイントを紹介します。
1. モバイルを意識した動画を制作する
冒頭で触れたサイバーエージェントの調査によると、動画広告を閲覧するデバイスは圧倒的にスマートフォンが多くなっています。そのため、スマートフォンの画面で見られることを意識した動画が求められます。
スマートフォンは指ひとつで簡単に次の動画、次のページに移動できるため、パソコンに比べ、より早い段階で離脱されてしまうリスクが高くなります。それに加え、データ量を多く消費される長尺のWebCMは避けられる傾向もあります。そこで、始まってから数秒の間に「企業名や商品名を表示し、何の広告なのかを知らせる」「次の展開が見たいと思うようなシナリオを作る」といった工夫が必要です。
また、WebCMはほかの広告に比べ、音声を使えるのも大きなメリットですが、スマートフォンの場合、音声をオフにしているケースも少なくありません。そこで、音声を聞かなくても興味を持ってもらうにはどうすればよいかも考えなくてはいけないでしょう。
2. ターゲットに応じて配信するメディアを選択する
WebCMを配信するメディアは多く、広告の内容や目的により、最適なものを選択しないと思ったような効果は得られません。そのため、自社のターゲットがどこに一番多くいるのかを調査したうえで、それに応じた動画制作が重要です。
例えば、とにかく拡散させて認知を得たいといった場合、TwitterやTikTokといった拡散性の高いSNSが向いています。10代から60代まで幅広い世代にリーチしたい場合は、YouTubeが適しています。若い女性向けにファッション関連の宣伝をしたければInstagramがいいでしょう。このようにそれぞれのメディアの特性を理解し、自社の広告内容やターゲットに合ったものを探すことが重要です。
3. 誘導先を意識した動画を制作する
WebCMはテキスト広告に比べ、インパクトを与える、認知を得るといったことを強く意識しがちですが、例えば購買目的であれば、どこに行けば買えるのかリンクを明示する、検索キーワードを伝えるなど、次にどういったアクションを取ってほしいかを明確に示す必要があります。
なぜ、WebCMを配信するのか、その目的を明確にしたうえで、目的を果たすためにはどういった施策が必要なのかを検討しなくてはなりません。ユーザーに求めるアクションを取ってもらうには何をすべきかをしっかりと考えたうえで動画の作成を行いましょう。
自社のターゲットを意識したメディア、デバイスの選択が重要
WebCMは、さまざまなメディアでの配信が可能なうえ、パソコン、スマートフォン、タブレットなどデバイスも多様です。しかし、重要なのは、そのなかで自社のターゲットが何を使ってどんなWebを見ているかです。
それを知らずに、一番多く使われているからという理由だけでスマートフォンでSNSに特化したWebCMを作っても、高い効果は期待できないでしょう。まずは、自社のターゲットを明確にすることがWebCM成功のポイントと言えるでしょう。
当社では、豊富な動画制作の実績をもとに、「ユーザー目線」でより効果を高めやすい企画を立案できます。WebCMを検討されているのであれば、ぜひご相談ください。
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