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企業のための総合情報マガジン by COOTS Inc.

【広告のこれから】ジェンダーと広告の関係性とは?知らないとまずい観念

小さい頃から当然のように聞いてきた「女の子らしくしなさい」「男らしくいろ」そんな言葉に、違和感を持ったことはありませんか?

「女性なのに毛が濃くて彼氏にふられた」
「男性なのに筋肉がなくて情けないと好きな子にふられた」
「女性のくせに家事ができないとバカにされた」
「男性のくせに背が低いと笑われた」

テレビCMや電車の中で見かける「~すべき」「~であるべき」を促進する広告。

そんな広告は、私たちに「理想像」の固定観念に植え付けてきました。

今の時代に生きるみなさんは、このような発信に違和感がありませんか?

なぜなら、ジェンダーに柔軟性のある現代、「理想像」は人それぞれ違って当然だからです。

ふくよかな人を「好む人」もいれば、ふくよかな「自分が好きな人」も認められるべきという今、細いことだけが正義であるかのような広告は嫌われてしまいます。

この記事を読んでいる方には、上記のような固定観念を全ての人に押し付けるような発言が、人の心を傷つけてしまう可能性があることに気づいて欲しいと思っています。

「細くありたい」「肌がツルツルでいたい」「筋肉をつけたい」どんな価値観を持つのも個性です。

しかし現代では、「細いことが必ずしも美しいわけではない」「筋肉が男を象徴するものではない」そう声をあげる人が増えてきたことにお気づきでしょうか?

固定概念を押し付けるような広告は、すぐに炎上する世の中になりました。

今までは、「女性はこうすべき」「男性はこうすべき」という固定観念を植え付ける商売をすることで、観た人に焦りを与え、行動に移させるような広告も黙認されてきました。

しかしそんな広告による違和感から、ネガティブな発想を持つ人もいます。

そのネガティブな印象は、企業自体の印象も下げていきます。

それでは、みんながポジティブになれる広告とはなんでしょうか?

今回は、ジェンダーを意識した広告・プロモーションを、一緒に考えてみませんか?

マーケティングのために作り出される固定概念

企業やメディアは、商品を売り出すため必死に売り込み文句を考えます。

例えば、女性がダイエットをして恋愛成就するようなジムの広告があるとします。

これを見た人たちは「痩せていないと恋愛がうまくいかない」「痩せていることが美しいことである」といった固定概念を植え付けられます。

「痩せている=美しい」そんな思い込みは、一定の人の心にネガティブな気持ちを生み出すでしょう。

ユーザーに不快感や劣等感を感じさせるブランドは、これからの時代を生き残ることができるでしょうか?

日本でも注目される「プラスサイズ」のモデル

「プラスサイズモデル」は、今まで採用されてきた現実味のない細身モデルと対照的に、もっとふくよかでリアルな体つきのモデルを意味します。

例えば日本で人気を誇る渡辺直美さんは、自分のスタイルを貫き、「自分を好きでいることがパワーの源」であると話します。

痩せていることが美しいこととは限らないというメッセージを受け取ったユーザーは元気をもらい、彼女をずっと応援するものです。

こうして渡辺直美さんは、日本そして世界から注目を集めています。

性別で役割が決まっているのはおかしい?日本で炎上した固定観念を感じさせる広告

「仕事は男がするもの」「家事は女がするもの」そんな固定概念が当然だった時代もありました。

しかし、共働きが当然になった現代にもその概念を持ち込むことで、嫌な気持ちになるユーザーは多いです。

例えば2020年、東洋水産が「マルちゃん正麺」のTwitterアカウントにて投稿したPR漫画には、女性が皿洗いをする様子を露骨に描いていることに違和感を覚えたユーザーが多く声を上げました。

お留守番をしていたパパと息子がお昼ご飯でマルちゃん正麺を食べ、日が暮れて帰ってきたママと一緒にお皿を洗うという流れに、「まだ世の中では奥さんがお皿を洗わなくてはいけないんだ」などと落胆した女性ユーザーが目立ちます。

https://twitter.com/maruchanseimen_/status/1326329070548787201

今までは当然だった価値観は、時代とともに変わっています。

価値観を押し付けることで、誰かが嫌な思いをしているかもしれません。

海外ブランドの流れは?意識されるダイバーシティ

海外ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット(Victoria’s secret)」をご存知でしょうか?
かなり細身でセクシーな女性をモデルとして採用する、アメリカのブランドです。

そんなモデルたちは「エンジェル」と呼ばれ、今でも多くの女性たちの憧れとなっています。

しかし、そんなヴィクトリアズ・シークレットこそ多様性の波に圧力をかけられ、2019年にはプラスサイズモデルを採用したのは、記憶に新しい衝撃となりました。


細いことを美しいと感じさせるようなマーケティングは、それを見る多くの人の心をむしばみ、ネガティブな印象を持たせます。
ヴィクトリアズ・シークレットは、サイズ展開こそプラスサイズを採用してこなかったブランドです。

エンジェルのように「細身でセクシー」が理想であるという固定観念を植え付けられてきた時代は、終わりを迎えていることのサインです。

プラスサイズモデルを採用する海外ブランド

下記の動画では、海外のランジェリーブランド「LANE BRYANT」が価値観の多様性を主張しています。

愛するための体、生きるための体、デニムをかっこよく履くための体、子孫を残すための体、革命を起こすための体…それぞれが自分の体に対して自信を持っていることが伝わってくる動画です。

他にも、剃刀ブランドの「Gillette」は、プラスサイズモデルを公式に採用しニュースにもなるほどの話題となりました。

賛否両論がある中、モデル自身は「私たちが抱えるポジティブな気持ちを見てもらいたい」と力強く語ります。

https://twitter.com/GilletteVenus/status/1113565570354409473

【広告のこれから】誰にでもポジティブなメッセージを

人を傷つけてしまうようなメッセージ性のある広告は、受け入れられない世の中になりました。

固定観念を味方に特定の人を否定するブランドのイメージは、悪くなる一方です。

誰も否定しない、誰もがポジティブになれるような広告を、これからは目指していかなければいけないのです。

本来の目的を思い出して、ユーザーに気持ちよく受け入れてもらえる広告を作っていきましょう。

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