TikTok採用活動のポイントを成功事例付きで解説
Release 2023.06.26
Update 2023.06.26
採用活動の一環で、SNSの運用をご検討中の方へ。今回はSNS採用の中でも、2017年のサービス開始から急成長を遂げたTikTok(ティックトック)を取り上げます。
・TikTok運用は採用につながるのか?
・運用には企画や編集など手間がかかるのでは?
運用にあたってこのような疑問をお持ちの担当者の方も多いのではないでしょうか?
この記事では、TikTokの基本から採用活動での効果や事例、運用方法も紹介します。
1.TikTokとは?他のSNSとの比較から解説
TikTokは中国のIT企業Byte Dance(バイトダンス)社が提供している、スマホ時代に最適化された短尺縦型動画のSNSプラットフォームです。
2022年にはTikTokがグローバル及び米国のアプリダウンロード数ランキングを記録し、世界中で最も注目されているSNS媒体です。
https://forbesjapan.com/articles/detail/53316
①TikTokのユーザーについて
日本国内のTikTokユーザー数は公式発表で2022年に公開されたデータで、約1,630万人となっています。
SNSサービス別の利用率と利用時間の推移を見ると、
どの媒体も軒並み利用率は低下傾向にあるものの、TikTokのみ利用率が上昇しており、利用時間もTikTokの成長率が大きくなっています。
①-1TikTokのユーザー層
TikTokというと「女子高生がダンスしているアプリ」というイメージがあるかもしれませんが、現在は若年層が主体にありつつも、平均年齢は34才になっています。2019年以降25~44歳のユーザーも急速に伸びており、どの世代も当たり前のように活用するプラットフォームになりつつあります。
②他SNS媒体の特徴と比較したTikTokの強み
Instagram
強み:
画像での投稿が中心のSNS。画像が大きな割合を占めており、視覚での訴求がメイン。
Twitter
強み:
140文字の短文投稿が可能。リアルタイム性や拡散性に優れている。
TikTok
強み:
縦型の動画で画面の小さいスマホかつ、短尺の動画でも情報量が多い。
独自のレコメンド機能でユーザーの好みに合わせた動画を表示可能。
どの国でも若年層の支持を集めたTikTokの短尺動画の流行は、他のSNSプラットフォームへも大きな影響を与えました。Instagramには「リール」、YouTubeも「YouTubeショート」として短尺縦型動画のサービスを開始しています。
今後、SNSはどのプラットフォームでも動画コンテンツが中心となっていくとの見方もあり、長めの動画サービスも始めつつあるTikTokの動向には目が離せません。
③Youtubeとの比較
同じく動画メインであるプラットフォームのYouTubeとの違いを挙げてみましょう。
1.フォロワー数は関係なく、動画一つ一つの力で拡散される。(独自のレコメンド機能)
2.Youtube上の動画と比べて少しの時間でたくさんのコンテンツを視聴可能。
3.スマホ視聴に合わせた縦型の動画で、スマホがメイン媒体の時代に情報量を確保できる。
特に1の独自のレコメンド機能は他の媒体と比べてもTikTokが人気の理由の一つで、ユーザーのアプリ内の行動をAIが分析し、ユーザーの興味関心にあった動画を次々おすすめに表示します。
おすすめの精度が高く、ユーザーからの信頼度も高い媒体です。
この機能によりフォロワーでないユーザーに対しても、おすすめ表示されるため自分おアカウントのフォロワー数に関係なく、ターゲットの興味にあるコンテンツを作ることができれば、知らない人へ届くチャンスの大きい媒体となっています。
効果的な運用には、最新のトレンドの調査やターゲットに合わせた企画の考案が必要になります。
2.TikTok採用の効果
TikTokを使った採用活動のメリットは、先ほどご紹介したレコメンド機能による拡散性の高さです。
そのほかにも下記のような動画ならではの特徴も踏まえ、メリットを4つご紹介します。
1.企業の雰囲気が伝わりやすい
2.費用対効果が高い
3.競合が少なく目につきやすい
4.拡散性が高くバズりやすい
①TikTokのメリット4つ
1.企業の雰囲気が伝わりやすい
採用動画の活用の記事でもご紹介しましたが、動画は画像やテキストに比べて短時間でも多くの情報を提供することが可能です。
文章や画像では伝えきれない、具体的な業務の様子や言語化しにくい会社の雰囲気などを求職者にイメージしやすくする効果があります。
2.費用対効果が高い
無料のSNSであるTikTokを利用することによって、導入コストをかけずに採用を行うことが可能です。
またTikTokのレコメンド機能を生かした広告配信も可能です。企業のアカウントに投稿した動画をそのsまま配信可能ですので、コストや工数を抑えて広告として活用することができます。
3.競合が少なく目につきやすい
TikTokが日本でサービスを開始したのは2017年。最初は若年層むけのエンターテイメント系SNSとして認知が進んだためか、企業がマーケティングなどのビジネスユースのプラットフォームとして注目し始めたのは最近のことです。
すでにたくさんの企業がブランドアカウント、採用アカウントを持っているTwitterやInstagramに比べればTikTokには競合他社が少なく選考優位性が高いと言えるでしょう。
早期参入により、今からアカウントを育てていくメリットは十分あります。
4.拡散性が高くバズりやすい
先ほどからご紹介しているレコメンド機能により、フォロワー数の少ないアカウントでも、認知度が低い企業であっても、面白いコンテンツさえ作ることができれば、一気に拡散されます。
またTikTokの投稿が拡散することで、採用だけでなく会社自体の宣伝にも繋げることが可能です。
2.3.4のように、TikTokを使った採用活動は特に母集団形成など企業の認知拡大フェーズで効果を発揮すると言えます。
それだけでなく、動画の内容を工夫することによって、1のような会社の雰囲気を伝えることで、ミスマッチの解消や会社に対する疑問の払拭にもつながります。
②TikTok採用導入への注意点
非常に効果の高いTikTokを活用した採用活動ですが、導入にあたって注意点もあります。
1.炎上リスク
2.トレンドサーチと需要に沿ったコンテンツ企画が必要
1.炎上リスク
TikTokは拡散力や影響力が高いサービスであるため、炎上して企業イメージが悪くなるリスクがあります。
投稿が一度でも炎上してしまうと、企業ブランドやサービスのイメージが悪くなり、利益が大幅に下がってしまうことも考えられます。
そのため、TikTokを運用する際には細心の注意を払うようにしなければなりません。
2.トレンドサーチと需要に沿ったコンテンツ企画が必要
TikTokでは、プラットフォーム内で常時さまざまなトレンドが巻き起こっており、それに乗ったコンテンツが人気の動画となります。トレンドにはハッシュタグや音楽、動画の構成など多様な要素があり、数日でどんどん変わっていきます。
せっかく作るコンテンツをより多くの人に見てもらうには、日々のトレンドサーチが大切です。また「ターゲットユーザーがどんな動画を好むのか?」「自社の特徴とトレンドをどのように共存させるか」など、需要のリサーチに基づいたコンテンツ企画の考案が必要になります。
また、無料で活用でき、スマホで手軽にできるTikTokとはいえ、
・動画の企画構成
・撮影
・編集
・コメントへの返信
など運用には人的リソースを必要とします。
TikTokの運用代行サービスなども充実してきており、上記のような運用にかかる人的リソースを一括で依頼可能です。自社の状況に合わせて一部の工程を外注することも、効果的な運用を進めるために検討するべきでしょう。
3.活用事例
続いてTikTokの運用から採用に成功した事例をご紹介します。
どちらもTikTokの運用前は会社としての認知度が低く、母集団形成に苦戦していた企業です。
①三和交通(タクシー会社)
株式会社三和交通は、神奈川・東京・埼玉に営業所を持つタクシー・ハイヤー営業を取り扱う会社です。
社長や部長などが一生懸命踊ったり企画をしたりしている動画を投稿しており、現在アカウントのフォロワー数は21万人(2023年)を越えています。
効果:
タクシー業界では運転手の高齢化が問題となっている中、新卒採用は例年の倍の40人になり課題であった若年層の人材を多く採用することに成功しました。
②三陽工業株式会社(製造業)
三陽工業株式会社は、オートバイ備品の製造業を営む兵庫県の会社です。
平均年齢の高齢化を打破するためにTikTokアカウントを開設し、動画を投稿を始めました。
中高年の社員たちが、「流行りの音楽に合わせて踊る姿」「加工アプリを使って仲良く楽しい姿」「季節に合わせた私服を紹介する姿」など、多種多様な面白い動画投稿の影響で、フォロワーが急増し会社のイメージアップに成功しました。
効果:
中途採用の応募数が3割増加し、説明会に来た新卒の求職者の7割がTikTokの動画をきっかけに参加しました。
4.採用活動でのTIKTOK運用にあたってのポイント
最後にTikTokにて効果的な採用を行うためのポイントをまとめさせていただきました。
①職場の雰囲気がわかる動画コンテンツを制作する
②複数のメディアを連携運用することで効果を狙う
①職場の雰囲気がわかる動画コンテンツを制作する
TikTok採用のポイントとして「職場の雰囲気がわかる動画を作成すること」が重要です。
調査によると、TikTokでフォローしたいと思うコンテンツの上位として上がったのは下記の二項目でした。
1位:社員のコミュニケーションの様子 45.3%
2位:実際の仕事の様子 40.7%
求職者が自分がその会社で働いていることを想像できるようなリアルな発信にすることで、選考中や内定後の辞退・入社後の早期退職などのミスマッチを、TikTokを活用することによって防ぐことも可能です。
また調査でも、CMのような著名人の出演する動画や、社長などのインタビューは低い数値に留まっており、会社を宣伝するCM的な活用よりも、リアルな社内の様子を見ることができる場所としてTikTokを活用することが有効と言えるでしょう。
②複数のメディアを連携運用することで効果を狙う
TikTokは企業アカウントの投稿や広告が一般の投稿に馴染みやすく、プラットフォーム全体がカジュアルな雰囲気でユーザーとの距離を縮めやすい点が特徴です。
そのため、親しみやすいコンテンツ作りとTikTok内のトレンドを意識することで、独特のレコメンド機能により、これまで出会えていなかったユーザーにリーチできます。
採用活動での活用フェーズとしては母集団形成や企業の認知獲得の際に大きく効果を発揮します。
TikTokを企業の認知向上ツールとして活用し、求人サイトや採用動画などより求職者が会社への理解を深めることができるコンテンツも同時に充実させることによって、TikTokで獲得した母集団を効果的に応募段階まで進めることができます。
5.まとめ
今回の記事では、採用活動にTikTokを活用することによって得られる効果と活用事例をご紹介しました。
採用にTikTokを活用するためには、トレンドサーチとターゲットとする人材の需要に沿ったコンテンツ企画の考案が必要になります。
社内でこれらの調査から撮影・編集を行うのは多くの手間と労力を必要とします。COOTSでは企業の特徴や最新のトレンド調査、最適な動画の活用方法のご提案、戦略に紐づいた効果の高いTikTokの活用をご提案いたします。
またTikTokの運用に合わせて必要なサイトの制作や採用動画の制作など、企業の採用課題に合わせて戦略的な採用方針のご提案も可能です。
弊社では、SNS運用や動画・サイト制作に関して知識のない方でも、無料でご相談いただけます。
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